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2016年12月02日

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金利をとるのは禁止!?
知られざるイスラム金融の仕組み

イスラム金融とは、イスラム教における法律や規則を意味する「シャリア」にかなった金融取引を言います。

大きな特徴は、イスラムの教義に即していること(シャリア適格)が求められるため、

「利子」という概念が禁じられていることや、取引相手がイスラムの教義に反する事業(豚肉、アルコール、武器、ギャンブルに係わるもの等)を行っていてはいけない点などがあります。

 

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「利子(金利)」の禁止は、コーランに「リバー」を禁じる記載があることに基づいています。

「リバー」とは、お金を貸すだけで増えて戻ってくる金利(利息)を指すもので、禁止される理由として、お金を貸す余裕がある社会的「強者」が、お金を借りる必要がある社会的「弱者」から、貸した金額以上を搾取するものであると考えられることや、不労所得にあたると考えられることが挙げられます。

 

その他、リターンを生み出す手段としての投資行為や賭博行為と考えられる取引や、金額や数量などの条件が不確実な取引も禁止されています。

 

それでは、イスラムの教義に即していること(シャリア適格)を遵守するために、どのようなスキームが用いられているのでしょうか。

 

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イスラム金融の取引形態

・ムラバハ

「ムラバハ」とは、銀行が顧客の代わりに商品を購入し、銀行がマージンを上乗せして、顧客に売却する方法です。

割賦販売に似たスキームで、契約時点で商品の実物が存在することが前提になります。

 

・イスティスナ

「イスティスナ」は、ムラバハと似た取引形態ですが、契約時点で商品の実物が存在しない場合に用いられるスキームです。

例えば、新築住宅の建設など、契約時以降に完成する場合などが挙げられます。

 

・イジャラ

「イジャラ」は、銀行が建物や機械設備などを購入し、購入代金を上回るような料金で、顧客に一定期間リースする方法です。

リース料金の合計と、購入代金の差額が銀行の利益になります。

 

・ムシャラカ

「ムシャラカ」は銀行と出資者が資金を出し合って共同事業を行い、その事業で得た利益を予め定めていた比率で分配する方法です。

 

・ムダラバ

「ムダラバ」は銀行が預金者や投資家から集めた資金を、事業者に投資し、その事業で得たお金を、銀行、預金者や投資家、事業者で、予め定めていた比率で分配する方法です。

ムシャラカと違って、預金者や投資家などの資金提供者や銀行は事業経営に参加しません。

 

ここがポイント!

今回は、日本人にはあまり馴染みのないイスラム金融についてご紹介しました。

現在イスラム金融は、資金規模からみればその他の金融資産の1%程度にすぎないとみられていますが、イスラム圏以外でも、イスラム金融の商品やサービスを利用することもあるため、伸びしろは大きいと考えられています。

 

イスラム圏は、金融をはじめ色々な取引において、文化や教義が根底に存在します。

弊社は現地に駐在員をおき、文化や教義の知識を深めた上で、現地で各種活動を行っています。

ドバイを中心とした海外販路開拓をお考えの方は、まずはお問合せ下さいませ。

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