ドバイビジネス
ドバイは歴史的にも、その地理的な条件からも、貿易に特化した都市として発展してきました。
現在ではドバイは、中東の貿易の玄関となっている事は以前の記事でもご紹介させていただいている通りです。
その中で、ドバイ・UAEも所属しているGCCの取り決めの中で、加盟国間での貿易の円滑化を図るために、関税への規制緩和を掲げています。
※そもそもGCCとは
GCCとは、1981年に、防衛・経済をはじめとするあらゆる分野における参加国間での調整,統合,連携を目的としてサウジアラビア,アラブ首長国連邦(UAE),バーレーン,オマーン,カタール,クウェートによって設立された国家間の連携体制です。
その本部(事務局)はサウジアラビアの首都リヤドに所在しています。
正式名称は,「Cooperation Council for the Arab States of the Gulf(アラビア語:Majlis Al-Ta’aawni li Duwali Al khalyiji Al-‘arabiya)」ですが,Gulf Cooperation Council(GCC)日本語では「湾岸協力理事会」という略称が用いられることが多いです。
その規制緩和とは、GCC内における関税の免除なのですが、
例えば、ドバイを経由してサウジアラビアへ再輸出する場合は関税の免除の手続きはどうなるのか。
そのほかにもドバイに点在する、関税がかからないフリーゾーンから、その他のGCC加盟国へ再輸出した場合はどのなるのか。
といった疑問がでてきたりします。
こういった疑問をクリアにするといった点でも、
この関税の規約に関しては、ドバイを中心とする中東諸国へ打って出ようと考えている企業様は知っておいて損はないのではないでしょうか。
また、今回の情報は、弊社の駐在員スタッフが実際にドバイで実務をこなしていく中で関係各所へヒアリングしたものとなっております。(2016年11月に確認した情報となっております)
また、今回ご紹介させていただくGCCの関税に関する取り決めに関する情報は、基本的なものとなっておりますので、より詳しい情報を求めている方はグローバルパートナーズまでお問合せ頂きますようお願いします。
そもそもUAEではいつ関税を支払わなければいけない?
UAEで関税がかかるタイミングは、UAEに商品をローカル(中心部)へ運び入れた際にかかります。
このような、まどろっこしい言い方となっているのは、ローカルとフリーゾーンとを区別するためです。
なので、例えばUAEに商品を運び入れたとしても、最終的に保管する場所がフリーゾーンであれば関税がかからないということです。(但し、運び入れる際にローカルを経由していないことが条件です、またUAEの関税は基本的にインボイス価格の5%。酒や豚肉といった特殊品目に関しては別途関税がかかります)
フリーゾーンからその他のGCC加盟国へ再輸出する場合は?
フリーゾーンから直接、その他のGCC諸国へ再輸出した場合は、関税はかからないかというとそうではありません。
ではどのように関税がかかるのでしょうか?
フリーゾーンの企業と合わせて、ローカルの企業も一緒に説明したいと思います。
①ローカル企業の場合
ローカルに商品を運び入れるタイミングで5%の関税支払います、その際に関税を払ったという証明としてMAKASA Stampがもらえます。
実はこの、MAKASA Stampがあれば、GCC諸国のどこか一か国に入った際に既に関税を支払ってます、という証明となるので、今後その他のGCC加盟国へ再輸出した際には関税がかからなくなるのです。
②フリーゾーン企業の場合
ドバイ経由でもフリーゾーン内で輸出手続き可能な為、UAEで関税がかかることはありませんが、再輸出先の国の関税ルールに則って支払いをしなければいけないのです。
関税を払わなくていいというわけにはいかないんですね。
ちなみに、再輸出先国で関税を支払えばMAKASA Stampを発行されるので、その後GCC加盟国内で再輸出した際にはこれ以上の関税はかかりません。
ここがポイント!
貿易では、相手側の国のルールを事前に理解しておかなければ、損をしたり時間を無駄に消費してしまう場合があります。
弊社では、現地に多数の駐在員を置き、日々営業活動や貿易実務をこなしております。
その経験から培ったノウハウ、知識から、中東へ進出する日本企業への総合的なサポートをさせていただいております。
中東に関して気になる点や海外進出に関して相談したいことなどがございましたら、お気軽にお問合せ下さいませ。
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