ドバイビジネス
インターン生のIZUです。実は、私がこの5か月間興味を持ち続けた1つの部族があります。それが、「Al Balooshi」です。これは、UAE、オマーンでは1つの最大の部族で、カタールやバーレーンにもいます。バローシーは部族名で、日本でいう家族名のようなものです。
UAE国籍の人は全員、アラブ人であると思われがちですが、実は彼らはアラブ人ではありません。ここで使う「アラブ人」の定義は、イエメンからアラビア半島に移住した人々を指します。アラブ人のオリジナルの居住地はイエメンにあるとされ、交易の発展により、隊商集団によってアラビア半島各地に移住しました。よく、アラブ人の定義として一般的にアラビア語を話す人と言われますが、彼らはアラビア語を話しつつも、バローシー語という母語を持っています。
彼らは、ペルシア語で「バローシ―の土地」という意味のバロチスタンという場所の出身で現在のイラン南部、アフガニスタン南部、パキスタン南西部にまたがっています。第2次世界大戦後のイギリスの植民地解放政策の際に、その王国はこの3国に併合されてしまい、消滅しました。
UAEには46万8千人(※1)のバローシ―人が住んでいるというデータが発表されています。927万という外国人を含めたUAE全体の人口数の中でこの数がいかに大きいかがよく分かります。
また、同じバローシーでも、パキスタン国籍やイラン国籍、UAE国籍の人がいます。バローシーは、UAEで最も古い移民族グループの1つともいわれています。(※2)
(※1) Ethnologue. Retrieved 18 May 2015
(※2)khaleej times より抜粋 https://www.khaleejtimes.com/article/20120702/ARTICLE/307029941/1002
画像参照:http://images.nationmaster.com/images/motw/middle_east_and_asia/pakistan_ethnic_80.jpg
彼らの文化の誇り
前述したとおり、彼らは、バローシ―語という独特の言語を話します。そのため、UAEに住んでいるバローシー人のほとんどは、アラビア語とバローシ―語の両方を話すことが出来ます。
私もバローシ―語に挑戦しようと思ったのですが、この言語は書いて伝えられてきた言語ではなく、口語によって受け継がれてきた言語なので、バローシ―語を勉強するための本がありません。そのため、バローシ―語はバローシ―人から直接学ばなければなりません。
ちなみに、バローシ―語で“こんにちは”は「shouni」,“ありがとう”は「mintwar」と言うそうです。もしも、UAEでバローシ―人に出会ったら、是非声をかけてみてください。
UAE各地で、国籍関係なく、バローシー人が集まって伝統の踊りなどを踊ったり、パーティを開催したりしています。1度招待していただいたのですが、女性の衣装も、少しUAEの伝統衣装とは異なっており、彼らの素晴らしい文化は受け継がれていると感じました。先日、オマーンのベイト=ズベールという博物館で、その民族衣装が展示されていたのですが、残念ながら写真撮影できませんでした。
ここがポイント!
UAEは小さい面積の中で、非常に多種多様な人に出会うことが出来ます。また、それぞれがUAEという母国とは異なる地で、ちゃんと自分たちの伝統や文化を大切にしながら生活をしています。日頃より、彼らの文化を知ることはビジネスにおいても非常に大切なことであると実感しています。
我が社は、市場調査はもちろんのこと、様々な国や人の文化、歴史についても皆で勉強する時間を設けています。
なにかご質問などがございましたら、気軽にご相談ください。
この記事が気に入ったら「いいね!」をお願いします!
当社の海外進出支援サービスに興味をお持ちの方は
まずはご相談を。
▼
はこちらから
おすすめ記事
定期的に海外ビジネス情報を配信。グローバルパートナーズ・メルマガ無料会員の【特典】
現地駐在員だからわかる情報も豊富に盛り込まれております。
「海外進出を考えている方」や「まだ考えていない方」もまずは登録しましょう。
-
海外バイヤー
引合情報 -
最新海外
ビジネス情報 -
現地業種別
市場レポート -
海外進出
事例
-
主催セミナー
無料案内